【レポート】訪問言語聴覚士の方々のための講習会(第一回)

訪問言語聴覚士の平澤哲哉氏からの5つの問いかけ を参加者皆が其々発言をし、話し合いをしました。

 

 

1) 失語症者の家族はどんな問題を抱えているでしょうか

2) 言語治療の目的はなんだと思いますか
3) 失語症者にとって最も辛いことは何だと思いますか

4) 病院 ST と訪問 ST、どの点が違いますか

 
 現在の言語聴覚士養成の段階では在宅の失語症の方に対するリハビリのあり方などの教育過程がなく、ほと んどの訪問言語聴覚士は、在宅言語療法のノウハウを持ちあわせておらず、病院の訓練をそのまま在宅に持ち 込む傾向にあります。果たして、病院での訓練はそのまま在宅生活言語訓練に適切だといえるのでしょうか。 訪問 ST の方、ご自身悩まれてはいませんか?マンネリ化している現状、来週の訓練をどうしようかと逡巡し ていませんか?物言えぬ失語症のある方とご家族から、どの訓練も同じだ、ST の訓練は生活に役立たないと、 思われているのではありませんか?ご家族に、「良くなるとはどういうことだ。」と聞かれたことはありませ んか?ご家族のご要望を伺った事はありますか?

 

 弊社では、その点に注目して、長年、在宅言語聴覚士として失語症者に向き合って来られた ST 平澤哲哉氏 に講習をお願いし「在宅の失語症者の心の琴線に触れる訪問言語聴覚士とは」をお話頂きました。

 

 

 現在の言語聴覚士の約 75%が医療機関に属し、残りの 25%が特養、福祉、養成校、学校などに散らばって いる。特に福祉に携わる言語聴覚士は 8%で大変少ない現状も鑑み、在宅の言語聴覚士の必要性・重要性・特 殊性を話していただきました。

 

 現在、失語症のある方々は、全国で推定 50 万人、病院退院後その行き場所も少なく、在宅での生活を余儀 なくされています。リハビリ病院から退院した失語症者は、どこに行けばよいのか?在宅か、一般のデイサー ビスか? 行き場所のない在宅失語症の生活そのものを支える言語聴覚士に求められているのは何でしょう か?

 

 

 巻頭に挙げたような ST 平澤氏からの質問を元に、平澤氏ご自身の貴重な失語症当事者としての体験談を重 ね、在宅の失語症のある方にとって、何が必要なのか、セラピストとしての ST は何を求められているのかを 参加者全員で熱心に話し合いました。

 

 在宅の失語症者は、単に「言葉の回復のみ」を訓練することを求めているのではなく、それぞれの生活基板 を元にした生きる力、生活する意欲を底上げするような「生きていてよかった。」と実感するような生活丸のままのリハビリを求めているのです。生活を丸ごと受け止める言語リハビリの真髄とは?

 

 

5) 在宅 ST の役割とは。

 

 

 あと、3 回の講習会で、その真髄が明らかにされていくようです。マンネリ化に陥る訪問言語聴覚士の日 常の訪問言語リハのヒントが詰まっている講習会になりそうです。物言えぬ失語症の方々と、ご家族の本 当に理解者になって頂きたい在宅訪問 ST の養成につなげていきたい講習会でした。 

 

【お知らせ】

 第2回は7 26 日(土)14 時から 17 時まで。単回でのご受講も受け付けております。現在訪問 をなさっている方々のご質問も受け付けております。お気軽にお越しください。きっとヒントが 見つかります。